先に言えは黙殺の温床

現在管理部門で働いているが、最初に就職した会社では営業職だった。

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視野を広げるために営業部門と管理部門の両方で働きたいと思っていたのも転職のきっかけのひとつであったが、今回はその中で感じていることのお話。

 

題名の通り、普通の会社では営業/企画部門がビジネスの企画立案、推進を行っていくわけだが、やるべきこと確認すべきことが膨大なのと、専門的な視点からのレビューが必要ということもあり、いわゆる管理部門のアドバイスを仰ぐことも多い。

 

営業の時の気持ち:

1.お客様視点に立って、板挟みで社内調整も大変だが、ぜひやり遂げたい

2.早くレスポンスしたい、スピード命

3.批評はわかったからいいか悪いか言ってくれ、当事者意識持ってくれ

4.専門的なことはわからないからチームの一員として打ち合わせで矢面に一緒に立って

 

管理部門でわかったこと:(↑番号に対応)

1.お客様も大事だが、自社が安全にビジネスすることが肝要

2.起用中の社外専門家から裏付けのコメント取りたい。その後まず部門でレビュー

3.ビジネス推進の責任は営業部門、こちらはレビューの責任を負っている

4.レビューの責任上、営業部門と管理部門の独立性の担保は内部統制として重要

 

完全に対応していておもしろいですよね。営業部門の時に管理部門に不満に思っていたことが、自分が管理部門に移ったら自分が営業部門に対して言うことになっていました。

管理部門は営業部門が暴走せずきちんと歯止めがかかるように、しっかり離れたところから意見を言えるように組織を整備することが"一般的なガバナンスコード"では求められていますが、スタートアップ会社であったり、新プロジェクトではこのあたりの責任の線引きが曖昧なまま爆発的な速度で事業が構築されていき、上場前にこのあたりを慌てて整備…なんていう話も聞きます。

なので経験上、これらはどちらも正解なのだと思います。会社の状況や立場によって、どちらの色をより色濃く出して働くか、という違いだけで。

 

ただその中で感じ続けていることがあります。

「それ今じゃなくてもっと先に言ってよ!」。。。

というのは社会人であれば誰しも一度は思ったことがあると思いますが、思ってもできるだけ言わないようにしています。で・き・る・だ・けw

 

デザインの変更等今更言われてもどうしようもない、とか、既に外部の業者さんに発注出しちゃったとか、色々想定できるケースはあると思うのですが、

 

営業視点:

1.自分の根回しが足りなかったことを反省

2.スケジュールを引き直して、納期が遅れるようならそれを冷静に相談

3.アドバイスをいただいてありがとうございます

 

管理部門:

1.もっと早く言えたらよかったけど、今気づいてしまった。耳が痛いだろうけど会社のためにあえて言っておく方がいいはず

2.気づいていたのに言わなかった場合、後に何かあったら個人に責任が降りかかる。透明性をもって会社全体で共有しておくべき

3.承認プロセスの円滑化等で今後はもっと営業/管理双方の負担を減らそう

 

と、健全な組織であれば建設的な意見はたとえどんな場面であっても前向きに受け止められるはずなのです。(そりゃ、優先順位付けなどはしますよ、人間だものw)

Googleのチームが成果を出す秘訣として「心理的安全の確保」が挙げられていましたが、何をいってもいい、ということではなく、言わなきゃいけないことを言いづらい雰囲気にするのはやめましょうね、チームメンバー間はFairでRespectableな関係を保ちましょうね、ということだと解釈しています。

 

どうでしょう。

先に言ってよ、というワード、チームで気持ちよく仕事をするために私と一緒に我慢してみませんかw